[自在]和算と解析学。

江戸時代の和算は世界の水準に遅れていなかったという議論があるが、根本的に遅れていたのは解析学(微分積分)の分野だろう。

『天地明察』は算額奉納を扱った小説だが、難しい内容ではなく最初からぐいぐいと引き込んでくれる名作だ。
映画版では、岡田准一と宮崎あおいが演じたようだが、小説の内容とぴったり合っていて、映画版は見てない私の頭の中では二人のイメージで再現されている。

小説に出てくる話がどれくらい史実と合っているのかは分からないが、和算の大家である関孝和が幾何・行列・代数と独自に展開していったのは確かだろう。そして、微分積分を体系立てることができなかったのが、和算の限界であったのだろう。

解析学を体系立てられずニュートン力学に追随できなかったのが、幕末の時点において西洋と日本の科学力の大きな格差になったのではないか。と個人的には考えている。

解析学では高木貞治の解析概論が有名だが、ラングの解析入門を読んでみると、西洋の教育は入門者にも手取り足取り教えてくれるとの印象を受ける。これがラング個人の持ち味なのか、日本の教育と西洋の教育の差なのかはわからないが、一般的な傾向として西洋教育の方が懇切丁寧であると思う。

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