直木賞作家を読んでみよう。池井戸潤の『鉄の骨』

直木賞作家を読もうと、池井戸潤『鉄の骨』を読んでみた。

受賞作の『下町ロケット』の方が面白そうだったが、まだ文庫になってないので。吉川英治文学新人賞を受賞した『鉄の骨』。

この間、文学賞の受賞順を調べていたら、江戸川乱歩賞→吉川英治文学新人賞→直木賞→吉川英治文学賞という流れで受賞するのが王道らしい。

なので、直木賞の前に受賞した、吉川英治文学新人賞受賞作を読んでみようと思ったのだ。

鉄の骨 (講談社文庫)
鉄の骨 (講談社文庫)

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池井戸 潤
講談社 (2011-11-15)
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この文庫のあとがきにも書いてあるが、池井戸氏は乱歩賞でデビュー、吉川英治文学新人賞のあと直木賞受賞という、まさに作家としての王道を歩かれている。

『鉄の骨』は建設業界の談合をミステリータッチで描いた作品。談合の話とはいえ、主人公が若いせいか、松本清張のようなどろどろ感は薄い。読ませる力は凄く、一気に読ませてくれる。

本当に談合の現場は、こんな感じなのだろうかと思わせるものがある。「そういう人いるよなぁ」と感じたのは、ものすごいフィクサーで業界では恐れられているんだけど、誰もが遠慮して本当のこと話さないから、ズケズケ話す若者が好きだっていう人。いるいる、そんな人。

そんなわけで、少しタイトルが重々しすぎる(著者は反対したらしい)が、エンタメ小説として楽しめる物語でした。